きもの日和

着物の着こなしなど。きものにまつわるあれこれのブログ。

着物を着て出かけるときに、活用したい便利な3つの小物。

着物もようやく単(ひとえ)になり、初夏のお出かけも少しづつ楽しみたいですね。
今回は着物でのお出かけの時に、携帯しておくと便利な小物をご紹介します。

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お茶のお稽古などで、使い慣れている方は多いと思いますが、
ふだんの生活ではあまり馴染みのないものが「懐紙」です。

ふだんから携帯しておくと重宝する懐紙

「懐紙」というのは、お茶席の際には、着物の懐に懐中しておいて、お菓子をいただく時や、濃茶の茶碗を拭くときなどに使うものですが、その他にさまざまな使い方があります。

例えば、

◎食べきれないお菓子を持ち帰る時に包み紙として使用する。

(外出時に出たちょっとしたゴミなどを持ち帰るときにも、包み紙に使用できます。)

◎メモ帳変わりに使う。

着物を着ている時は、手帳などを持ち歩いていないことも多いので、ちょっとしたメモは懐紙を使うと便利です。挨拶など、あらかじめ覚えておきたい文章などを懐紙に書いて懐中しておくととても便利。

◎汚れたテーブルなどを拭くときに使う。

食事中などにテーブルを汚してしまったり、こぼしてしまった場合、近くにおしぼりなどが見当たらない場合は、さっと懐紙を出して拭うと便利です。

◎立食パーティーでのお皿変わり。

立食での会食に、お菓子やデザートなどお皿を持つまでもない時などに懐紙をお皿変わりに使うことが出来ます。

◎お化粧直しに使う。

口紅おさえ紙としてささっと使う。または汗を押さえる時などにもハンカチがない場合などにティッシュがわりとして結構使えます。お化粧直しに使う場合は、あらかじめ小さく折り畳んでおくと良いです。

◎草履クリップとして代用する。

着物での会食などで草履を脱ぐ和室の場合は、どうしても似たような草履が多く、帰り際履き間違えがよくあります。草履の履き間違えを防ぐために、草履クリップを使うと便利ですが、忘れた場合は懐紙を折りたたんで結んでおくと便利です。

◎ポチ袋がわりに使う。

久しぶりに会う友人や親戚などの集まりで、近々旅行にいく方へのお土産代、誕生日のお祝い(うっかり忘れていた)などで、ポチ袋が必要になることがありますが、急な場合は懐紙をポチ袋変わりに使うことも出来ます。

[ポチ袋としての使い方]

懐紙を三角に少しずらして二つ折りにし、その間に4つ折りにしたお札を入れて包みます。両サイドの角を折り畳んで片方の角を入れて完成。懐紙の絵柄によっては、ポチ袋より気が利いた感じがするのでおすすめです。

 

着物を着ている時は、ふだんとは持ち歩く物が違っていたり、急にメモが必要になったり、いろんな場面に遭遇しますが、そんな時に懐紙は厚手のティッシュのような感覚で使うことが出来ますので、上手に使うととても便利です。

 

また、懐紙は無字のものや絵柄の懐紙も豊富にありますので、季節ごとに変えて楽しむことが出来ます。ひとりでお茶をする時間などに、お茶請に季節の懐紙を使うとほっとします。 季節のお懐紙を使うとほっとします。

懐紙はお茶屋さんや鳩居堂などの文具店などで販売されています。お値段も200円くらいからのお手頃価格のものから、少し絵柄が凝った高価なものまでさまざまです。

懐紙は持っているけど、どう使ったらいいのかわからないという方も、ぜひいろいろ利用されると良いと思います。

 

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そっと忍ばせたい文香

 

 

 

着物を着た時の香りを気にしたことはありますか?
普段、フレグランスをよく使う方でも、着物のときは何もつけないという方が多いと思います。洋服に合う香水でも着物には匂いが合わない場合が多いですよね。

着物を着た時の独特の匂いは案外気になるもの

久しぶりに箪笥から出した着物は、箪笥の独特な匂いや樟脳の匂いがしみついてしまっていることがあります。(樟脳の匂いの場合はなかなかとれませんので、しばらく着物を干して匂いをとりましょう。)そんな着物ならではの匂いも気になったりしますよね。

香りがお好きな方は、着物を着た時もなにか着物に合う香りはないかしら?と思うことも多いのではないでしょうか?

着物に合う香りをつけたい場合は、におい袋を着物の袖口に入れるなどが一般的ですが、天然香木のにおい袋は専門店などでないとなかなか手に入りません。ネットでも入手はできると思いますが、香りは出来れば確かめたいですよね。

文香を匂い袋がわりに使うと便利

匂い袋がなかなか手に入らない場合に、おすすめなのが文香(ふみこう)です。文香とは手紙の中に入れて、香りを一緒に届ける和紙などで包まれた小さな匂い袋です。最近は文房具店でよく見かけますので、ご存知の方も多いと思いますが、文香は手紙の中に入れるだけではなく、バックの中に入れたり、懐紙袋の中や着物の袖に入れて香りを楽しむことが出来ます。

文香は、比較的香りが柔らかいので、匂いがきつすぎることがない点でもおすすめです。また手紙の中に入れるものなので、薄くて軽いので、袖や懐に入れても気になりません。文香を選ぶ際の注意点としては、天然の香木を使用している文香を選ぶことです。人工香料の文香もありますので、香りを確かめてから使うようにしましょう。
着物の袖などに入れる場合は、着用後は必ず取り出しておくことも大切です。

また、着物に香りづけしたい場合は、あらかじめたとう紙の中にいれておくと良いでしょう。たとう紙の中に文香やにおい袋を入れる場合は、着物に直接ふれないようにして入れておきます。

オードトワレなどをつける場合と同じように、香りは1カ所だけにつけるのではなく、数カ所に少しづつつけると、全体的に柔らかい香りになります。着物の場合は、肌に直接つけることは出来ませんが、文香または小さめサイズのにおい袋を数カ所にわけて入れておくと、ふわっとしたとても良い香りになります。着物の香りづけは、自分ではあまり匂いがしないくらいがちょうど良い香りです。

コンパクトに収納出来る便利な風呂敷  

 

ふだん洋服で出かける時に、エコバックを携帯している方は多いと思いますが、着物の場合に便利な物が、風呂敷です。風呂敷はさまざまな使い方がありますが、自分が使いやすいサイズと。お気に入りの色や柄を選んでおくと使うことが楽しくなるので、出番も多くなります。

◎贈答品などを包む
何か差し上げる時やいただいた時に紙袋でも充分なのですが、風呂敷は包む物を痛めることがないのと、包み方で大きさを変えることが出来るので、すっきりと持つことが出来ます。

◎荷物をまとめる時や預ける時に使う。
着物の場合、コートやストールなどを出先で脱ぐ事が多いのですが、クロークなどに預ける場合でも(自分で持つ場合でも)風呂敷に包んでおくと汚れることもなくとても便利です。

◎汚れ防止に風呂敷を活用。
着物は何かと汚れることが多いので、ひざ掛けがわりや外で腰掛ける時などの敷物がわりなど汚れ防止にも活用できます。

◎収納袋に使う。
外出用だけではなく、自宅で収納袋がわりに使うことも出来ます。着物の和装小物などは、細かいものが多いので引き出しの中で、ごちゃごちゃしてしまう場合も多いですが、必要な和装小物を風呂敷でまとめて包んでおくと、着物を着るときにさっと広げるだけなのでとても便利です。

◎ご祝儀袋の袱紗に使う。
祝儀袋を汚さないために使う祝儀袋入は、袱紗ですから小判サイズの無地の風呂敷で代用できます。風呂敷だけで不安な場合は、厚紙を台紙にしておけば安心です。

風呂敷は便利なだけではなく、お気に入りの柄や、季節柄の風呂敷を1枚揃えて持っておくだけでとても楽しいですし、出かける時に何か安心感があります。

贈り物も今ではほとんど紙袋ですが、布で包むととても優しい気持ちになるので不思議ですね。

 

着物でのおでかけに便利な小物を3つご紹介しました。身近にあるようで、なかなか活用出来ていないものではないでしょうか?箪笥の中で眠っている小物をぜひ見直してみましょう。