4月〜5月の着物の悩み。長襦袢の選び方で快適に過ごせます。
着物は5月まで冬と同じ袷とよばれる着物を着ますが、最近では4月から5月の時期は、日によってはかなり気温も高くなり、汗ばむ日も多くなります。
この時期は、さすがに単衣の着物を着る訳にもいかず、着物の暑さ対策にお悩みの方は多いのではないでしょうか。
今回は、着物を快適に着こなすための長襦袢の選び方についてご紹介します。
暑い日は単衣または夏用の長襦袢をあわせる。
5月下旬頃になると、あまりルールにこだわる必要がない場合は、単衣の着物を着ることも最近では多くなりましたが、4月に単衣はまだちょっと早いという時期に、袷の着物を着なくてはいけないけど、日中の気温が高くなりそうな日は、単衣用の長襦袢をあわせて少しでも快適に過ごせるように工夫しましょう。
補正を省いたり、肌着を夏物に変えたりという方法もありますが、一番簡単で効果的なのは、長襦袢を変えることです。
寒い冬と同じ長襦袢では、いつまでも長袖の肌着を着ているようなもなので、気温が高くなったら、下に着るものを通気性の良いものに変えることが大切です。
単衣の長襦袢は、袷の着物と同じ長襦袢生地でもちろんいいのですが、袷の着物用の長襦袢(無双袖になっているタイプ)は、気温が高くなるとかなり暑く感じます。暑さが苦手な方は、夏用の絽や麻の長襦袢を着るのもひとつの方法です。
着物を着る機会が多い方で、暑さ対策にお困りの方は、夏用の長襦袢で調節をすることをおすすめします。
単衣用の長襦袢ってどんなもの?
夏用の長襦袢は絽になっていたり、洗える長襦袢お仕立て上がりで販売されていますが、単衣用の長襦袢は単衣の着物を誂える時に一緒に仕立てることが多いため、なかなか既製品では見かけることが少ないと思います。
単衣用は、通常の長襦袢用の反物と違って生地が薄くシボがある生地が多く、汗ばんだ時のべったりと生地が張り付くような感じがありません。お店によっては、単衣の長襦袢用として取り扱いがあります。普通の長襦袢の反物でも仕立て方を袷用、単衣用と変えて誂えます。
単衣の長襦袢は出番が多い。
単衣用の長襦袢(単衣袖)を地薄の反物で一枚仕立てておくと、気温の上がる、3月下旬くらいから単衣の6月と9月、また袷の10月の暑い日までかなり長い期間に着ることが出来とても重宝します。
こちらはお仕立て上がりの洗える単衣長襦袢です。
洗える長襦袢も便利
肌ざわりの良い単衣用の長襦袢は、出来るだけ生地が薄くてさらっとしたもの、夏兼用の柳流のような生地がべたつかずに涼しく着ることが出来ます。洗うことを考えて、肌触りのよい東レシルック柳流もおすすめです。
また、着物を着る機会が少なく、とりあえず涼しい長襦袢をという方は、夏用の洗える長襦袢を1枚揃えておくと便利です。涼しさを求める場合は正絹がおすすめですが、袖が単衣というだけでも、かなり涼しく感じられると思います。
最近は、袷の着物を着る時期でも、かなり日差しが強く暖かい日が多くなりましたので、単衣の長襦袢はぜひ揃えておくことをおすすめします。
袖だけをつけ変えて少しでも快適に
最近は、袖だけを付け変えることが出来る替え袖長襦袢も多くなりました。もしお手持ちに袖を付け変えることが出来る長襦袢があれば、袖だけを単衣または夏物の絽に変えるだけでも随分と軽やかになります。
また、袖だけ綿レースに取り替えても涼しげです。綿レースの場合は、洋服の生地でも代用出来ますので、手づくりして付け替えても良いですね。
袖の部分は、一番汚れやすい部分でもありますので、洗うことを考えると替え袖の単衣襦袢はとても便利だと思います。
まとめ
長襦袢のことまでなかなか気がまわらないという方も多いと思いますが、一日中着物を着る場合は、出来るだけ快適に過ごしたいものです。とくに日中の気温が高くなる時期には、暑さとの戦いになりますので着物のルールはあまり気にせずに、自分なりの工夫をして快適に過ごすことが大切です。